Caution


当作品のジャンルは、
“結構な度合いの流血、病み要素と百合要素を含む、一方通行な三角関係の愛憎劇”
となっております。
間違っても普通の意味での大団円は到底望めそうにありません。

indexを通過された時点で上述した要素が苦手な方は此処をご覧になってはいないと思いますが、
ご気分を害されても苦情は受け付けかねますので、今一度ご注意くださいませ。




Plot of this story


遥か昔……それは一千年以上も前のこと。
と或る世界に、七つの小国で構成される連合国家が在りました。
しかし政治的、商業的、対外的な理由により小国は互いに結びつきを強め、アウローラという一王国に纏まる運びとなりました。

このような国家体制の変動の中、宗教の主流派も変わることとなり、それまで畏敬の念を一身に受けていた聖女グロリアーナは突如異端の烙印を押されてしまいます。
異端者となった聖女には、“最凶”と恐れられる悪魔に無期限で服仕する、という最も重い罰が下りました。

悪魔の住まう冥黒の塔に向かった聖女を出迎えたのは、形容し難い美しさを身に湛える悪魔デモニアと、悪魔にずっと仕えてきたという精悍な顔立ちの青年レヴィン。

かくして奇妙な関係に据え置かれた三人による、奇妙な生活が幕を開けます。
変わりゆく想いと、変わらぬ想いとに蝕まれた彼らは、どんな道を願い、どんな終幕をその手に掴むのでしょうか。


君は私にとっての至福であり、猛毒。
甘やかな夢の時間と、痛みを伴う螺旋の時間とを与えて私の心を掻き乱す。
そんな君が憎くて憎くて堪らなくて、けれどどうしようもなく愛おしいから。
だから、どうか私に振り向いて。そして、決して私を捨てないで。
それが叶わぬというのなら、私から捕らえてあげる。君は誰にも渡さない、絶対に逃がさない。

他には何も望まない。ただ、君の全てが欲しいだけ。
――だって最愛の君こそが、私の生きる証そのものなのだから。