Characters



脆き硝子の“聖”を冠する乙女
 グロリアーナ (Gloriana)

 本作におけるSide:Gの主人公。一応メイン主人公でもある。
 連合国家の一つであるヴェルデにおいて“聖女”と呼ばれ、人々に敬われてきた。
 しかし国の統合の際に拠り所とする宗派が宗論に敗北、一転して異端の烙印を押されることとなる。

 元々は理知的で朗らかな性格であるものの、一連の出来事の所為で情緒は不安定気味。

 当初は悪魔のデモニアを毛嫌いし反発を繰り返すが、彼女と共に生活してその本質を知っていくうちに、
 次第にデモニアに対して極度な依存にも似た偏愛の情を抱き始める。


 この先に待ち受けるのは辛く苦しい茨の道のみだと、理解はしている。
 けれどその道を踏みしめる痛みさえ心地良く感じる私は、きっと救いようもないほどに狂っているのだろう。




最強にして最恐の力を宿す“最凶”の悪魔
 デモニア (Demonia)

 本作におけるSide:Dの主人公。
 “人の運命を弄ぶことを至上の喜びとする、不幸をもたらす悪魔”として恐れられている。
 数百年前に力のある魔女達によって強固な結界が張られた塔に軟禁されたらしい。

 一見しただけでは悪魔の性の冷酷さが分からないほどに穏やかで、優雅な物腰。高貴な雰囲気を纏う。

 本来特定の人間に興味関心を示すことはないが、下僕であるレヴィンに限っては過度なまでに寵愛しており、
 いつ如何なる時でも己の傍から離したがらない。


 どれだけ厭われようと関係ない。彼の双瞳に常に僕が映っていれば、僕の傍らに常に彼が侍ってくれればそれで良い。
 彼は僕の特別、唯一の色彩。誰よりも可愛く誰よりも愛しい、僕だけの下僕なのだから。




生まれながらの“禍”に縛られる青年
 レヴィン (Levin)

 本作におけるSide:Lの主人公。
 本人も詳細は分からないものの、生まれつき赦し難い“罪”と“穢れ”を背負っている存在とされ、
 幼少時に強制的に塔へ送られた。本意ではないがそれ以来悪魔デモニアの下僕として服仕している。

 無口無表情無愛想で情感に乏しいが、時折度を越えた攻撃性、凶暴性を見せる。

 生い立ち故か赦しや救い、聖なるものを酷く渇望しており、
 彼同様に塔へ送り込まれてきた聖女グロリアーナに対しても異常なほどに執着している。


 心が得られずとも君自体を得れば、俺は“聖”に近づける?
 その髪を、眼を、声を、俺の物にすれば。その肌と臓腑を全て喰らい、その血を一滴残らず飲み干せば。俺は、赦される?